研究開発部

お客様のニーズを発見し、まだ世にない「一番手商品」を生み出す

池田模範堂の研究開発部は、お客様の声から新しいニーズを見つけ出し、まだこの世にない商品を生み出すための要となる部署です。常にチャレンジし続ける研究開発部ならではの「唯一無比のこだわり」をご紹介します。

こだわりを語る社員

池田模範堂
研究開発部 製剤設計グループ 係長
内薗 透

2010年入社。工場部門(当時) 品質管理グループを経て、2014年より現職。「アセムヒEXシリーズ」をはじめ、さまざまな商品の研究開発に参加。2021年からは係長として、チームマネジメント・育成に尽力している。

私が所属する研究開発部は、池田模範堂に関する全商品の研究開発を担う部署です。業務範囲としては、製剤の設計や薬効・安全性の評価だけではなく、マーケティングや学術的な発信も含め、非常に幅広いことが特徴です。

私たちの商品づくりは、「さまざまな悩みを持つ方々にどのような商品を届けるべきか」という問いからスタートします。そうしてアイデアの種が生まれたら、最適な処方を設計する。さらに、数百回にも及ぶ試作や評価を繰り返しながら、商品化に至るまでのあらゆる工程に責任を持って取り組む。それこそが、私たち研究開発部の役割です。

研究開発部の中でも「製剤設計グループ」は、クリーム剤や液剤といった医薬品そのものを開発するグループとなります。現在私は係長として、グループ全体のマネジメントや若手社員を育成する立場にあります。

お客様からの「こんな商品を待っていた」を聞くために。

研究開発部にとっての「唯一無比のこだわり」は、お客様が初めて手にすることになる、まだ世の中になかった商品——“一番手商品”の開発を常に目指していることです。

既に多くのお客様が抱えている悩みはもちろんのこと、ときには「お客様自身も気づいていない悩み」に対して、いかに有用な商品を作り出せるかを、日々考えています。だからこそ、お客様に「こんな商品を待っていた!」と喜んでいただけることが、何よりもの褒め言葉ですね。

たとえば「アセムヒEX」は、「汗をかくたびにかゆみや赤み、湿疹が起こる“汗かぶれ”向けの治療薬」の一番手商品です。処方設計では、自分の汗が肌へ浸入しないよう、肌をきゅっと引き締める有効成分を配合したのですが、同時に抗炎症成分やかゆみ止め成分も肌に入りにくくなり、効果が薄れてしまうという問題が発生してしまいました。しかし、妥協することなく、何百回もの試作と評価を繰り返した結果、汗の浸入防止と成分の効果を両立できる商品を完成させることができました。

研究開発部のこだわりは、製剤だけにとどまりません。耳などのかゆみに効く「ムヒER」という液体タイプの商品では、「毎回きちんと適量を使いたい」「でも衛生的じゃないと嫌」というニーズに応えるため、容器をこだわり抜きました。その結果生まれた「くるピタ容器」は、一度逆さまにして元に戻すと、綿棒を浸すための1回分の液が容器上部にたまります。毎回適量を塗布でき、1つの容器で約150回分使えるため、衛生面でも理想的な商品ができたと思います。

もちろん、一番手商品にこだわり続けることで、開発期間が長くなったり、設定した厳しい基準をクリアできないこともあります。また、単に利益を上げるだけなら、何も一番手商品にこだわり続ける必要はありません。しかし、お客様の満たされていないニーズを解決し、新しい価値を提供することができるのは、一番手商品にしかできないことだと思うのです。

「遠慮はするな。配慮はしよう」の精神で、チームを育て上げる。

私個人としての「唯一無比のこだわり」は、常に自分が“ワクワク”しながらこの仕事に取り組んでいくことです。どんな仕事でも壁や失敗、挫折はつきものですが、研究開発という業務であれば、探究心や好奇心がそれに勝るぐらいの姿勢がマッチしていると感じます。われわれが目指す一番手商品も、結局はこうした姿勢からしか生まれてこないと確信しています。

また、係長としての私の役割は、メンバーに研究開発部やグループの価値観を共有し、探究心を持って働ける環境を作り上げ、背中を押してあげることです。

グループ内のキーワードは「遠慮はするな。配慮はしよう」という言葉。同じメンバーでひとつの仕事に取り組み続けていると、どうしても本音や反論が言いにくかったり、アイデアが出てこなくなってしまうことがあります。だからこそ、ときには相手のためを思って“気づきのボール”を投げる。そうすることで、互いに質の高いディスカッションができ、より良い商品のアイデアも生まれてくると思うのです。目指すのは、自由と協調のバランスが取れた「厳しくも優しい組織」とも言えると思います。

今後も“一番手商品づくり”という軸をぶらすことなく、部署・グループ一丸となって研究開発に邁進していきたいと考えています。

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