信頼性保証部

最後の砦として、「品質」という価値を守り続ける。

製品の試験や社内外の工場管理を主な業務とし、「品質」に関する責任を担う信頼性保証部。ステークホルダーからの信頼性向上に尽力する、同部署ならではの「唯一無比のこだわり」をご紹介します。

こだわりを語る社員

池田模範堂
信頼性保証部 信頼性推進グループ グループ長
藤田 謙二

1995年入社。以来29年にわたり池田模範堂に勤務する中で、品質管理、品質保証、信頼性推進の各グループで業務を経験。現在は信頼性推進グループでグループ長を務める。

現在、私が所属する信頼性保証部は、もともと工場部門のいちグループとして置かれていましたが、2020年に池田模範堂全体の信頼保証を担う部署として、新たに立ち上がりました。

信頼性保証部には、製品自体の品質試験や原料・資材の受け入れなどを実施する「品質管理グループ」、自社工場内のルール策定や教育訓練などを行う「品質保証グループ」、そして私がグループ長を務める「信頼性推進グループ」があります。

信頼性推進グループでは、「池田模範堂」の名がつく自社製造品と他社製造委託品の品質に対して、全責任を担っています。具体的には、原材料や容器などを製造する“自社工場以外の国内外すべての工場”を視察し、成分や法律、製造環境などさまざまな観点からチェックを行います。また、市場からの声や成分などの情報を収集し、安全性の確保を図るのもこのグループの役割ですね。

信頼性保証部が「知らなかった」という事態を起こさないために。

信頼性保証部としての「唯一無比のこだわり」は、製品の品質を最優先することです。メーカーにとっては生産量や納期も優先すべき要素ではありますが、池田模範堂の場合は何を差し置いても、まず品質にこだわり抜いてきました。

それゆえ、われわれ信頼性保証部は、製品を世に送り出す前の“最後の砦”と言っても過言ではありません。特に、市場への出荷判定権限を持つ信頼性推進グループでは、品質面から判断して出荷NGを出す場合もありますし、逆にOKを出した瞬間に責任が発生し、何か問題が起これば真っ先に連絡が来ることとなります。

もちろん、問題を起こさないために、日々工場の整備や品質管理に取り組んでいますが、それでも人的なミスや設備の老朽化などは避け難いものです。例えば、工場内の機械に付いているゴムパッキンは、もっとも劣化しやすい材質の一つですね。劣化によりはがれたゴムが製品に混入してしまったら、大変なことになってしまいます。そうした細かな問題も、われわれが巡回を行いながら一つひとつ解消し、トラブルを未然に防ぐよう務めています。

また、医薬品製造業は国の許認可事業で、有効期限が決まっており、厳正な立ち入り調査をパスしなければ業務を継続することができません。もし指摘を受けた場合、検査に直接対応する品質保証グループが「把握していませんでした」ということはあってはならないんです。

そのため、私が品質保証グループに所属していた当時から、工場担当者には「少しでもおかしいなと感じることがあったらすぐに連絡してほしい」と口を酸っぱくお願いし続けてきました。そうした成果もあって、工場内ではことあるごとに「品質保証に確認した?」という言葉が飛び交っています。部署全体を見ても、良くない情報こそすぐに共有する文化が根付いているのではないでしょうか。

組織を強化し、外側から俯瞰する機会をもつ。

私自身の「唯一無比のこだわり」は2つあります。まずは弊社の製品でもっとも大切な品質を守り抜くために、信頼性保証部という組織を強くすること。

その最たる取り組みが、効率化と脱属人化です。残すべき方法論や習慣は残し、変えなければならないものはすぐに変える。きちんとした分業化の仕組みを構築し、文書に残していくことで、「この業務はあの人しかできない」という状態を少しでも減らそうと努めています。同僚や部下からは“クラッシャー”と呼ばれることもありますが、むしろ壊しては建て直す、“スクラップ&ビルド”が私の役割だと考えています。

もうひとつは、自分が所属する組織をできるだけ外側から俯瞰する機会をもつこと。いま池田模範堂が取り組んでいることは、社会・業界全体から見て本当に正解なのか。それを確かめるためには、他社で起きた問題を把握し、経営者をはじめ自社内に共有することが大切です。私自身、富山県の製薬会社の団体に所属し、ほぼ毎月のように東京へ足を運び全国的な会合に参加することで、絶えず情報交換を行い続けています。

いま、製薬業界を取り巻く状況は、決して楽観視できるものではありません。これまで以上に危機感を持ち、一世紀以上かけて培ってきた「品質」という池田模範堂の最大の価値を、守り抜いていきたいと考えています。

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